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私たちのメンブレン事業は、逆浸透膜を使って海水を真水にして飲料水を作っています!今では1日に約800万人分の生活用水量に相当する、250万トン以上(日本人1人当たり=300L/日)の真水を私たちの逆浸透膜を使って生産しています。水に困っている人たちをもっと少なくするために、水不足の解消に、この技術が役立っています!世界中でおこっている水不足を解決するために、地球上にたくさんある海水を淡水にできれば・・・。日東電工の逆浸透膜はそんな期待に応えています。
*)RO=Reverse Osmosis
逆浸透膜は浸透という物理学の原理を応用して海水から淡水をつくっています。逆浸透膜は、極めて小さい細孔(1ナノメートル:10億分の1メートル以下の直径サイズ)をもつ高分子フィルムで、半透膜としてはたらくので、塩イオンが分子ふるいの効果で水と分離します。


日東電工では液晶画面に不可欠な様々なフィルムの開発を行っています。その中でも特に重要な役割を担っているのが、「偏光フィルム」です。 このフィルムを除いてしまうと、液晶画面はただの光る板となってしまい、文字も画像も見ることができなくなってしまいます。
偏光フィルムは一定方向の波の光だけを通す性質があります。横方向の波の光は、横向きの偏光板を通ることができても、縦向きの偏光板を通ることができないのです。しかし、下の図で横方向の波の光は、横向きの偏光板Aを通った後、縦向きの偏光板Bを通っています。

これは、偏光板Aと偏光板Bの間にある液晶が、横方向の波の光を縦方向の波の光に変換しているからなのです。さて、ここで液晶に電圧をかけるとどうなるでしょうか?

すると電圧によって液晶から光の向きをかえる能力がなくなってしまうため、光は通過しなくなります。液晶は光を通過させたり遮断したりする光のスイッチです。
クルマを軽くするには、ボディを軽量化すると効果が大きいと言われているんだ。でもね、単にクルマを軽くするといっても、クルマを作っている会社は、対策が大変なんだ。安全性とかデザイン性、快適性など、いろいろあるんだよ。

高機能制振材「レジェトレックス」
制振材とは、振動を抑えて、騒音の軽減をサポートする材料です。 日東電工の高機能制振材「レジェトレックス」は、騒音を軽くすることはもちろん、従来の制振材に比べ、ずっと軽量化されています。
鋼板補強材「ニトハード」
クルマを軽量化するために鋼板を薄くすればするほど、騒音がひどくなったり壊れやすくなったりします。 鋼板補強材「ニトハード」は車体の鋼板のさらなる薄層化や軽量化に対して、部分補強としてお役に立ちます。
橘 克彦
ATC(オートモーティブテクニカルセンター)主任研究員。ニトハード・レジェトレックスをはじめとする自動車関連製品のトータルソリューション提案を担当。
鋼板補強材の「ニトハード」と高機能制振材の「レジェトレックス」は、自動車の軽量化を実現する材料です。ニトハードは30年ほど前、レジェトレックスは15年ほど前に開発されたのですが、ずいぶん時代を先取りしていたのだなと思います。今でこそ燃費がよく経済的・環境的にも優れた軽量化の車体が注目されていますが、開発当時はガソリンという資源がまだ豊富な上、現在ほど環境問題も重視されていませんでした。つまり車体の重さはさほど問題視されていなかったのです。しかし軽量化した車の必要性が高まるにつれて、これらの製品に注目が集まるようになりました。
車体を軽量化するためには鋼板を薄くすることが一般的ですが、これには問題点もあります。例えばドアを薄くすると強く押さえたときにへこみが生じたり、ドアを閉める時の音が気になったりして、快適性において乗る人の満足度が下がってしまうのです。
自動車としては快適性/安全性の向上という観点で、エアコンやカーナビ、エアバックの装着など様々な部品が追加され、これらの重さも考慮する必要があります。これらは安易に削れない部品ですから、乗る人の快適性/安全性を獲得しつつ軽量化を実現するためには、やはり鋼板を中心として見えない部分を軽くしていくしかありません。そのためにニトハードやレジェトレックスは大きな役割を果たしています。

ニトハードの製造は材料を配合して混ぜることから始まります。混ぜた材料をいったん冷やし、硬化剤(樹脂を固めるための素材)を入れて性能を評価していきます。細かい配合の違いで変化が出てくるので、微妙な差に気を付けながら一度に何百種類と作ることも珍しくありません。
補強材に対するスペックや試験方法は自動車メーカーによって違いがありますが、ニトハードはそれら全てを満たすことが求められます。製品の汎用性を高めるために、性能の偏りには常に気を付けていますね。
ATCでは製作に加えて様々な評価も行っていますが、小さな試験片で性能評価を済ませるのではなく、実物を用いてきっちり試験します。例えば自動車を1台預かって、ドアパネルに対する性能評価をするという具合です。
大切なのは、そうやって得た評価の結果をきちんとフィードバックすること。お客様から「日東電工に任せておけば大丈夫」という信頼感を得られるよう、日々アクションを起こしています。
従来は重い鉄の部品を使用していた部分にもニトハードを使うなど、近年は大きな面積の部位にも使用されるようになりました。軽量化はもちろん全体的な強度アップにもつながるので、現在は車体にニトハードのような補強材を使うケースが多くなっています。より一般的になってきましたが、それだけにさらに高いレベルのニーズも発生しています。
例えば大きな面積の部位に貼ると、鋼板がわずかに変形する場合があります。外から見た塗装面はきれいなのですが、人が姿を映したときにネクタイが少し曲がって見えたり、顔がわずかにゆがんで見えたりすることがあるのです。ここでも改良を重ね、そういった部分を低減した製品を5年前に発売することができました。
今後、車もパソコンのようにネットワークでつながる時代がくると思います。全体的な重量はさらに重くなり、軽量化に向けてドアパネルの素材に樹脂や軽量金属などが使われるようになるはずです。そうなればさらに変形しやすくなり、加熱などの条件も現在とは違ってくるでしょう。それらの点をクリアすることが新たな課題になってくると思います。
・50℃の過酷な暑さの中、実験を行うこともあります
自動車を1台、丸ごと持ち込めるスペースがあるほど広いATCルーム。その一角にあるのが「環境試験エリア」です。ここは耐熱・耐寒性などの信頼性試験を行うスペースで、設定できる最高温度は約80℃、最低温度は約−30℃。私は50℃に設定された状態で中に入り、試験を行った経験があります。ときにはクライアントにもご一緒に体験していただくことも。そうすることで、我々の性能評価を全身で実感していただけるのではないかと思います。そういった試みも、我々の技術に信頼感をもっていただくために重要なことではないでしょうか。
越前 将
メンブレン事業部開発部主任研究員。海水を真水に変える逆浸透膜をはじめとする、水をろ過するための分離膜(メンブレン)を世界各国に届けるべく、実験室と製造現場を往復する忙しい毎日を送る。
メンブレン事業部は、海水や河川の水を真水にしたり、排水を再利用する際の不純物を取り除くために必要な逆浸透膜を開発・製造する部門です。逆浸透膜は1ナノメートル(直径10億分の1メートル以下)という、極めて小さな細孔をもつ高分子フィルムです。開発過程では手の平に乗るサイズのフィルムで実験しますが、量産段階になると1メートル幅の逆浸透膜を何千メートルも連続させたものが必要になります。当然ながら、フィルム全体の性能がどこをとっても全く同じでなければなりません。そういった点から、実験室では成功したものの量産ラインではNGというケースも多いです。
メンブレン事業のスタートとなる分離膜の研究開発は1973年に開始され、30数年にわたってそういう試行錯誤の積み重ねがありました。近年、注目を集める逆浸透膜ですが、製品の性能が急激に上がったというよりも、むしろこれまでの苦労の積み重ねで現在のポジションがあると思います。
日本での逆浸透膜は、半導体製品の洗浄に使う超純水を作る用途で市場に広がりました。半導体製品は非常にデリケートで、ゴミや汚れが付着すると品質に大きな影響が出ます。それらを洗い流すために極めて不純物の少ない超純水が必要になり、逆浸透膜が活用されています。
開発当初は超純水用途を中心に販売していた逆浸透膜でしたが、事業の拡大とともに超純水以外の新たな柱となる用途として、海水淡水化用逆浸透膜の開発に注力しました。
その結果、日本では1997年に沖縄県、2005年には福岡県の海水淡水化施設で私たちの逆浸透膜が使用されています。日本の多くの地域では水資源が豊富ですが、沖縄県や福岡県のように慢性的な渇水に苦しんでいる地域もあり、それらの地域の水不足解消に貢献しています。
また現在では、中東諸国や地中海沿岸、中国をはじめとする世界各国で、海水の淡水化だけでなく、河川水の浄化や排水の再利用といった用途にまで幅広く製品は使われています。
先日、中国で新たに開設される発電所の担当者から発電で使うボイラー水、そして発電所近辺で飲料水として使用する水を作るため、逆浸透膜を使いたいという話があり、実証試験に立ち会いました。競合他社も入っていましたが、発電所の方から「日東電工さんの製品が水を一番きれいにしてくれた」という言葉を頂きました。私も、現場で取水口の茶色い水がろ過されて透明になるのを見た時は非常に誇らしく、感慨深いものがありましたね。現地の営業スタッフも大喜びで、それがさらに嬉しかったです。
また2004年のスマトラ島沖地震の際には、工場にある逆浸透膜の在庫を現地に送り、飲料水を作るために役立てていただきました。このように被災者の方々に水を供給するお手伝いができて、本当によかったと思っています。


現在、水不足で困っている人々は世界で10〜20億人だそうですが、2050年には40億人以上に増加するといわれています。そういった事態に備え、困っている人たちに少しでも多くの水を供給できるよう、製品を改良したいと考えています。
特に意識しているのは省エネです。逆浸透膜を使って水を作るには、電気を使って海水や排水に圧力をかける操作がどうしても必要になります。今後はできるだけ少ない電力量で水を作り、経済的な問題がある地域の方にも私たちの製品を使って頂きたいと考えています。少しでも造水コストの削減に寄与できるような製品を開発・提案することがこれからの目標です。
・優れた製品づくりに、細やかなコミュニケーションは欠かせません
私たちの海水淡水化用逆浸透膜「SWC5」が、日本経済新聞社主催の「2007年 日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞 日本経済新聞賞」をいただいた際は、「我々はこんなに素晴らしい製品を作っているんだ!」と工場全体が大喜びし、みんなが自分たちの仕事を誇りに思いました。優れた製品を生み出すためには、工場の一人ひとりが協力しあって仕事を進めることが重要ですが、今回の受賞によってそれを再認識したと思います。
村上 奈穗
オプティカル事業部門開発部主任。偏光フィルムの開発において、機能の付与とコストダウンを両立させつつリアルな画像を表現する、感動を届けるフィルム作りを目指している。
偏光フィルムは液晶ディスプレイに欠かせない製品です。なぜなら、このフィルムがなければ画像を見ることができないからです。テレビやパソコンのモニター、携帯電話などの液晶画面も、偏光フィルムがなければただの光る板になってしまいます。
液晶ディスプレイは、700ミクロンのガラス板2枚で挟まれており、それぞれのガラス板には200ミクロンほどの偏光板が載せられています。その偏光板の中にそれぞれの機能を持った、5層のフィルムが入っており、私はその中の補償フィルムや機能フィルムを作っています。
少し専門的な話になりますが、液晶ディスプレイには、視野角という特性があります。具体的にいうと、真正面からは画像が見えるけれども、斜めの角度から見ると画像がみえないという現象が起こるのです。そこに私たちが開発した補償フィルムを入れることで、斜めから見てもきれいに見えるように視野角が広くなりました。これは、主に液晶TVに使われています。

しかし、視野角を改良する余地はまだあります。というのも、液晶テレビが大型化するにつれ、斜めから画面を見るケースが多くなっているからです。視野角を広げていくことは今後も課題の1つですね。
美しさに挑戦するという意味では、実際に見た風景と変わらないリアルな美しさを表現できるフィルムの開発を追及していきたいですね。例えば富士山や菜の花畑、たくさん咲いているひまわりなどの美しい風景があったとして、実際に見たものとテレビで見たものではやはり画像に違和感があります。その違和感をなくして、現実味のある風景をテレビで届けられるような「ちょっといい未来」に向けて、感動を伝えるフィルムを作りたいと思っています。
開発を担当する上で、これだけは忘れたくないと願うものがあります。それは、不可能かもしれないことに対して挑戦していく気持ちです。私を含め、開発担当者は新しい製品を創る最前線にいるわけです。その役割を担うメンバーが「できない」と言ってしまったら、世の中に新しい製品が出るきっかけを自分たちでつぶしてしまうことになりかねません。それに現場の方も、「設計者ができないと言っているなら、きっと無理だろう」と思ってしまうでしょうし、そういう意味では他部署への影響も大きいと感じています。だから、どれだけ苦しくても「できない」という言葉は使わないように心がけています。
もちろん現実的に不可能なこともありますが、少なくとも気持ちの部分で負けて「できない」とは絶対に言いたくないですね。一緒に頑張っている仲間のためにも。
またこの業界にはあまり女性がいないので、女性ならではの発想や目線も活かしていきたいと思っています。
一つの製品を作るのには、だいたい1年〜3年くらいの月日がかかります。私一人ではとても作りあげることができず、仲間と力を合わせていくことが大事です。製造現場や営業の人たちが汗を流すことで、一つの製品が産まれます。またこの「製品」を、世の中に出して売れる「商品」にするために、お客様やサプライヤーの方々も協力し合い、寝る間も惜しんで作り上げていきます。最初は10cm四辺の小さなフィルムだった試作品が、1〜2年をかけて1m近い商品となる時には、みんな感動して泣きたくなります。初出荷を迎える時は、母のような気持ちで商品たちを見送ってしまいます(笑)。自分たちが満足して感動できる商品じゃないと、お客様にも感動していただくことができないですよね。
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